公文協西コース 松竹大歌舞伎 二代目中村錦之助襲名披露(夜の部)@川口リリア大ホール

一、正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)
初演:文化11年(1814年)作曲:四世杵屋六三郎
二、口上
三、岡本綺堂作 番町皿屋敷(ばんちょうさらやしき)
初演:大正5年(1916年) 作:岡本綺堂
四、戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた)
初演:天明8年(1788年)中村座 作:桜田治助 作曲:初世鳥羽屋里長
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/jyungyou/2007/09/post_8.html

なぜかどの俳優さんも、歌舞伎座で見るより総じて良く感じるのだった。何故?ホールの音が異様に響くせいかしらん(お風呂の鼻歌理論)。

殊に梅玉時蔵が良かった。梅玉の播磨は当たり役なのだそうだが、さもあらん、私も今まで見た梅玉丈の役では一番好きだ。それと時蔵のお菊も個人的に今年見た時蔵の中では一番良かった。私は時蔵丈は赤姫をやっている時より、世話のおかみさんをやっている時の方が好きなのだけれど、この恋に悩む女も良かった。個人的に、時蔵丈は、歌舞伎歌舞伎した時代物より、型にとらわれず心理主義的に演じる現代劇に近いもの方が、その良さが出る気がする。

それと、イヤホンガイドの解説者が口上と番町皿屋敷は藤木譲で藤木ファンの私はうれしくなってしまった。今回も幕間の解説で駄洒落があった。氏は、たまに劇中に駄洒落を言って、芝居と関係ないのにお客が笑い出だすということがあり、あれはどうかと思うが、幕間の解説での駄洒落は楽しいので是非是非、今後もお願いします。ただし、上品なやつでお願いします。
イヤホンガイドの解説者は、ひたすらしゃべっているタイプと機械が壊れたのかと思うくらい解説が最小限なタイプとありますが、藤木氏はひたすらしゃべっているタイプ。地理がお好きな方なのか、舞台となった土地のことの解説がやたらに多く、この前の6月歌舞伎座夜の部の盲長屋梅加賀鳶などでも、水道橋やら御茶ノ水トリビアな知識が増えてしまった。この日も番町のこととかミニ知識が色々出てきたのだけれども、幕間の解説は収まりきらなかったみたいで開幕と共にフェードアウトしてしまった!さみしい。あの後何を言っていたんだろ?

とにかく、そんなこんなで満足して帰路についた。

10:30pmから2月の忠臣蔵の三段目・四段目をTVでやるので富十郎の師直をもう一度見たくて、急いで家に帰った。どうにか富十郎の出には間に合って「ぴりぴりぴり〜」とか「鮒だ、鮒だ、鮒侍だあ」を見れて満足。
それと、生で歌舞伎座で見たときは、菊五郎が(特に刃傷のところで)DVDの仮名手本忠臣蔵で見た梅幸にそっくりに思えたのだが、TVで画面を通してみてみるとそれほどでもなく、安心(?)した。歌舞伎座では、一瞬、ビデオで梅幸を見ているのか、それとも梅幸が舞台でやっているのか、混乱してしまったのだ。

その後、気になっていたところが見れて安心したのか、居眠りしてしまう。