歌舞伎座秀山祭九月大歌舞伎 昼の部

一、竜馬がゆく(りょうまがゆく)
  風雲篇
二、ひらかな盛衰記(ひらかなせいすいき)
  逆櫓
三、日本振袖始(にほんふりそではじめ)

http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2008/09/post_30.html

竜馬がゆく

昨年の秀山祭でやったものの続編。悪くはないけど、歌舞伎座でスピーカーからの効果音(例えば、今回なら特に尺八等)を聴くと、なぜか気恥かしくなり、背中がぞぞっとする。一体、何故だ?深く追及してみたいテーマではある。


逆櫓

権四郎の歌六丈がすっごいよかったのだ。それで、吉右衛門丈と歌六丈の絡みの部分は心底、感動した。


日本振袖始

醜い岩長姫実は八岐大蛇は、コノハナサクヤヒメと共にアメニギシクニニギシに差し出されたところ、ニニギはコノハナサクヤヒメに求婚し、岩長姫を返したため、若い美しい女性に恨みを持ち、生贄を出させていたのだ…ということなのだが、肝心の玉三郎丈演じる岩長姫が美しすぎて、ちっとも「醜さ」ゆえの恨みというのは感じられないのは、ご愛敬。

そういえば、この前、サントリー美術館で「小袖 江戸のオートクチュール」を見たとき、小袖の歴史年表があって、そこに、「享保年間に着物の脇開が一般化し、これが振袖の始まり」というような趣旨のことが書いてあった。ということは、ちょうど近松がこの日本振袖始を作った頃(享保3年あたり)に振袖の大流行があったのだろう。それで、その流行を当てこんで、こんな曲を作ったのかもしれない。

昼の部は染五郎丈、大活躍でした。