歌舞伎座 さよなら公演二月大歌舞伎 夜の部

一、倭仮名在原系図
  蘭平物狂(らんぺいものぐるい)
二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
三、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)
  大川端庚申塚の場
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2009/02/post_36.html

2月の歌舞伎座は楽しかった。

蘭平物狂

三津五郎丈の踊りも捕手の大立ち回りも素晴らしかった。特に、捕手の人で上手の井戸の屋根の上で下手(しもて)から投げられた抜身の刀を受た上で、井戸の屋根から雪見灯籠にトンボを切って乗り、さらに灯籠の上からもう一度トンボを切って降りるという、私のような高所恐怖症の人間には想像すら出来ないような荒業をやった役者さんがいて、もう感動ものでした。

筋書によれば、蘭平実は伴義雄は、866年、清和天皇の頃にに天応門に火をつけた犯人とされた伴義男のことだとか。なるほど、確かに時代はあっている。しかも最近は伴義男は犯人ではないという説が有力だとか。それでは、結局、藤原良房が仕組んだことだったのだろうか?ああ、いつの世も恐ろしいことを考える人がいるものだ。


勧進帳

密度の濃い、熱のこもった舞台で、初めて見るかのごとく惹きこまれて観てしまった。今まで見た勧進帳の中でもベストと言ってもいいくらいだった。吉右衛門丈が本物の弁慶に見えてしまったくらい。

富樫が音羽屋、義経高砂屋で文句なし。特に梅玉丈の判官御手は、弁慶でなくとも涙が出そうになった。更に、いつも団子四兄弟のように見える四天王だけど、常陸坊が段四郎丈であるだけで、すごく締まった感じがした。面白い。


三人吉三巴白浪 大川端庚申塚の場

なんだか最近、夜の部の打ち出しに三人吉三、大川端庚申塚の場っていうパターンが何度かあったような?