国立能楽堂 萬歳楽座第1回公演

藤田六郎兵衛が主宰する新しい観能の会 萬歳楽座第1回公演
日時: 2010年3月26日(金) 開演 18:30 / 開場 17:30
会場: 国立能楽堂(東京都)
出演: 藤田六郎兵衛 / 観世清和 / 片山幽雪 / 梅若玄祥 / 大槻文藏 / 野村萬斎
番組: 舞囃子 智恵子抄
     トークショー
     素囃子 道成寺組曲
     能 土蜘蛛

藤田六郎兵衛師主催の公演の第一回。

チラシに大槻文蔵師がトークにご出演とあったので、文蔵師のお話聞きたさに(思いっきりコテコテの大阪弁で「お能はえーでー」とか言ったりするのか否かの確認をしに!)馳せ参じました。とゆーか、馳せ参じる心だったのですが、諸事情により、トークショーの終わり近くにやっと会場に着いた次第。したがって、結局、最後のQ&Aしか聴けず残念。ただ、その最後のQ&Aというのは、「今の職業でないものをするとしたら何をしたいか」というような質問で、文蔵師は答えに困った様子で「うーん、これ(能楽師シテ方)しか無いですよねー。」と仰ったのでした。か、かっこよすぎ…。是非また、文蔵師のシテを観るぞ!と心に誓った。他に野村萬斎師は「シテ方」、梅若玄祥師「小鼓(だったかな?)」。肝心の六郎兵衛師は何だったのだろう。

その後、六郎兵衛師が片山幽雪師に単独で話を聞くミニ・コーナー。幽雪師は先日の「西行桜」のシテをされたときは大きく見えたのに、実は小柄な方だった。


素囃子 道成寺組曲

お能の「道成寺」は一度しか観たことが無いので、どの辺りから取られているのかよく分からなかった。少なくとも名乗り笛とか出端とか序ノ舞、中ノ舞なんかは全然演奏されず、あまり聞き覚えのないものばかり。パーカッションの曲として聞く分には面白かった。


能 土蜘蛛

初めて土蜘蛛を観たけど面白かった。シテ、シテツレ、地謡がすべて観世流の第一人者の方々(って、同じ舞台に別の流儀のシテ方が割って入ったら混乱してしまうか…)。この日ばかりは観世流は他の会場で会を催すことは出来なかっただろう。

とりあえず、印象的だったのは(1)前シテの僧の文蔵師とワキの独武者の宝生閑師が橋掛リですれ違ったとき(このシーンがなかなかカッコいい)、実は大槻文蔵師と宝生閑師は似ているということに気がついたこと。私、お二人の芸が好きなのでお二人共好きなのだと思っているのだけど、ひょっとして似てるから好きなんだろうか。いや、そういう訳じゃないと思うけど…。それから(2)蜘蛛の糸蜘蛛の糸らしくなるには、本舞台の鴨居?の部分に糸を引っ掛ける必要があるということ。鴨居に放った糸の一部を引っ掛けてその糸が体や足に絡まると、どんどん蜘蛛の巣の様になっていくのを観るのが楽しかった。歌舞伎の「土蜘蛛」では糸を投げるやいなや後見がキレイに巻きとってしまうのは、歌舞伎の舞台には糸を引っ掛ける鴨居が無く、投げた糸は足元にもたつくだけで見苦しいからなんだろう。(3)後シテの玄祥師が投げた糸が盛大に客席に飛んでいて、楽しそうだったこと。次に土蜘蛛を観る時は、前の方に座って糸に絡まってみたい…。

番組
舞囃子 智恵子抄

  智恵子/片山清司
  光太郎/片山幽雪
  笛/藤田六郎兵衛
  小鼓/大倉源次郎
  大鼓/亀井広忠
  地謡梅若玄祥 他

トークショー 能楽の未来

  片山幽雪
  梅若玄祥
  大槻文藏
  野村萬斎
  藤田六郎兵衛(司会)

素囃子 道成寺組曲

  笛/藤田六郎兵衛
  小鼓/大倉源次郎
  大鼓/亀井広忠
  太鼓/観世元伯

能 土蜘蛛

  頼光/観世清和
  太刀持/観世喜正
  胡蝶/観世銕之丞
  僧/大槻文藏
  蜘蛛の精/梅若玄祥
  独武者/宝生閑
  独武者の下人/野村萬斎
  笛/藤田六郎兵衛
  小鼓/曽和博朗
  大鼓/亀井忠雄
  太鼓/観世元伯
  地謡/片山幽雪 他



:[能狂言]国立能楽堂 萬歳楽座第1回公演

藤田六郎兵衛が主宰する新しい観能の会 萬歳楽座第1回公演
日時: 2010年3月26日(金) 開演 18:30 / 開場 17:30
会場: 国立能楽堂(東京都)
出演: 藤田六郎兵衛 / 観世清和 / 片山幽雪 / 梅若玄祥 / 大槻文藏 / 野村萬斎
番組: 舞囃子 智恵子抄
     トークショー
     素囃子 道成寺組曲
     能 土蜘蛛

藤田六郎兵衛師主催の公演の第一回。

チラシに大槻文蔵師がトークにご出演とあったので、文蔵師のお話聞きたさに(思いっきりコテコテの大阪弁で「お能はえーでー」とか言ったりするのか否かの確認をしに!)馳せ参じました。とゆーか、馳せ参じる心だったのですが、諸事情により、トークショーの終わり近くにやっと会場に着いた次第。したがって、結局、最後のQ&Aしか聴けず残念。ただ、その最後のQ&Aというのは、「今の職業でないものをするとしたら何をしたいか」というような質問で、文蔵師は答えに困った様子で「うーん、これ(能楽師シテ方)しか無いですよねー。」と仰ったのでした。か、かっこよすぎ…。是非また、文蔵師のシテを観るぞ!と心に誓った。他に野村萬斎師は「シテ方」、梅若玄祥師「小鼓(だったかな?)」。肝心の六郎兵衛師は何だったのだろう。

その後、六郎兵衛師が片山幽雪師に単独で話を聞くミニ・コーナー。幽雪師は先日の「西行桜」のシテをされたときは大きく見えたのに、実は小柄な方だった。


素囃子 道成寺組曲

お能の「道成寺」は一度しか観たことが無いので、どの辺りから取られているのかよく分からなかった。少なくとも名乗り笛とか出端とか序ノ舞、中ノ舞なんかは全然演奏されず、あまり聞き覚えのないものばかり。パーカッションの曲として聞く分には面白かった。


能 土蜘蛛

初めて土蜘蛛を観たけど面白かった。シテ、シテツレ、地謡がすべて観世流の第一人者の方々(って、同じ舞台に別の流儀のシテ方が割って入ったら混乱してしまうか…)。この日ばかりは観世流は他の会場で会を催すことは出来なかっただろう。

とりあえず、印象的だったのは(1)前シテの僧の文蔵師とワキの独武者の宝生閑師が橋掛リですれ違ったとき(このシーンがなかなかカッコいい)、実は大槻文蔵師と宝生閑師は似ているということに気がついたこと。私、お二人の芸が好きなのでお二人共好きなのだと思っているのだけど、ひょっとして似てるから好きなんだろうか。いや、そういう訳じゃないと思うけど…。それから(2)蜘蛛の糸蜘蛛の糸らしくなるには、本舞台の鴨居?の部分に糸を引っ掛ける必要があるということ。鴨居に放った糸の一部を引っ掛けてその糸が体や足に絡まると、どんどん蜘蛛の巣の様になっていくのを観るのが楽しかった。歌舞伎の「土蜘蛛」では糸を投げるやいなや後見がキレイに巻きとってしまうのは、歌舞伎の舞台には糸を引っ掛ける鴨居が無く、投げた糸は足元にもたつくだけで見苦しいからなんだろう。(3)後シテの玄祥師が投げた糸が盛大に客席に飛んでいて、楽しそうだったこと。次に土蜘蛛を観る時は、前の方に座って糸に絡まってみたい…。

番組
舞囃子 智恵子抄

  智恵子/片山清司
  光太郎/片山幽雪
  笛/藤田六郎兵衛
  小鼓/大倉源次郎
  大鼓/亀井広忠
  地謡梅若玄祥 他

トークショー 能楽の未来

  片山幽雪
  梅若玄祥
  大槻文藏
  野村萬斎
  藤田六郎兵衛(司会)

素囃子 道成寺組曲

  笛/藤田六郎兵衛
  小鼓/大倉源次郎
  大鼓/亀井広忠
  太鼓/観世元伯

能 土蜘蛛

  頼光/観世清和
  太刀持/観世喜正
  胡蝶/観世銕之丞
  僧/大槻文藏
  蜘蛛の精/梅若玄祥
  独武者/宝生閑
  独武者の下人/野村萬斎
  笛/藤田六郎兵衛
  小鼓/曽和博朗
  大鼓/亀井忠雄
  太鼓/観世元伯
  地謡/片山幽雪 他